影楽庵
同居型2世帯住宅を御希望のS様は、ご実家からも近く、田園風景が広がる敷地でのご計画をお考えでした。 伝統的な切り妻の屋根ラインは、周辺の環境に自然と溶け込みます。家の中に一歩踏み入れると、穏やかな日の光が射しこむ、古民家風の佇まいを醸しだしています。広々とした玄関土間がお客様を招き入れ、その先に望む坪庭が時間の経過と共に様々な情景を見せ、印象的な空間となりました。 家の中心に3.5mの天井高をもつリビングを配置することで、自然と家族が集う空間が生まれました。そこから見える坪庭はリビングと共に家の中心として存在しています。基本ゾーニングとして広い敷地を生かした外とのつながりと、テーマ性を持った庭とを同時に計画しました。それは結果として内と外の一体感を創出し、日々の生活を彩ります。
Data
- 所在地
- 埼玉県さいたま市
- 敷地面積
- 345.77m²
- 延床面積
- 134.52m²
洗い出しの土間と塗り壁の室内空間がお客様を迎え入れます。玄関に和室が面して配置されているため、障子も空間のアクセントになっています。
下屋根部分を勾配天井にすることで、玄関の空間に広がりが出ています。舞良戸の玄関収納がアクセントになっています。
公園が見える窓の反対側には、バルコニーが。ここはダイニングからもお風呂からも繋がる中庭的な気持ちの良いエリアです。
居間から和室と土間へ抜ける連続性が広さを演出
落ち着く和のリビング
Designer
朝起きて、夜寝るまで……家の中では小さなドラマが続いている。
ずっと続く日常。この生活を心地良く過ごすための家。
ワンシーンを切り取ってデザインするのではなく、人の動きや目線、「つながり」を考えて「家」を創る。
そこには温かな人の生活がある。