Hobby box
アウトドアとスノーボードが趣味のオーナー様のお住まい。角地に位置しており、東側の玄関は「実生活の動線」、前面道路に面した南側は「趣味の動線」として、間取りをレイアウト。趣味のスペースと生活のスペースが繋がる場=住まいとしてデザインしました。
Data
- 所在地
- 敷地面積
- 122.28m²
- 延床面積
- 143.25m²
大きな窓とビルトインガレージが印象的な外観。生活の「実」(実際の日常生活)の部分と、暮しの「味」(趣味や楽しみを味わう)の部分を、形態が異なる箱の組合せと色使いで表現しました。東側に回転道路が存在する角地の為、敷地の南側と東側で住まいの役割を変えています。
ガレージの一角に、ご主人の「趣味の書斎」を設けました。スノーボードのメンテナンスが行えるように、天井高約2.6mを確保し、水栓やスロップシンクを設置しています。窓を設け、通風にも配慮しました。
床材やダイニングキッチンの天井板貼りには、節が少なく美しい木目が特徴で、繊細さと存在感のあるチーク材を採用。高級家具にも使用される素材で、空間に落ち着きを与えています。水平面は「木」、垂直面は「白」、金属は「黒」を基本とし、格子をアクセントに意匠を凝らしました。
空間に変化をつけたダウンフロアリビング。床が一段下がることでメリハリが生まれ、大きな窓と勾配天井が開放感と心地良さを創出。天井は華奢な格子状にすることで空間が垢抜け、階段に施した間仕切の木格子ともデザインを合わせています。
背面の食器棚に設えたカウンターの天板は、長さ約4.5mの一枚板。手仕事による造り付けだからこそ実現できるつくりで、色味や質感を揃えることができます。施工の難易度は上がりますが、大工さんを自社で抱えているからこそ実現できる設えです。
壁面にさりげなく六角形のタイルを使い、シンプルな色合いにアクセントをつけた造作洗面台。視覚的に広さを感じながら、水はねにも配慮して腰壁を設置しました。家事動線にも配慮し、洗面室内に家事スペースを設け、脱ぐ・洗う・干す・たたむの洗濯動線を一カ所にまとめました。
Designer
自分の家を設計して気づいた、何を優先するかが変わった。
長く住まうものだからこそ、遊び心は必要。
でも無駄な遊びは不要。
そのバランスが取れていると、誰にとっても心地よい空間になると思います。