
中庭を囲む家
建物の中心に中庭をデザインした、家族の繋がりや季節の移ろいを感じられる家。プライバシーの確保と開放的な暮らしを実現し、思わず触れたくなる表情豊かな木の風合いが空間を彩る、意匠性の高いお住まいです。
Data
- 所在地
- 千葉県柏市
- 敷地面積
- 141.79m²
- 延床面積
- 124.62m²

片流れ屋根と建物の直線的なシルエットが印象的な外観。ベランダを設けないシンプルなデザインに、控えめな凹凸感がリズムを生み出しています。アプローチ部分の天井の木目や石の濃淡をアクセントとし、個性を表現しました。

空が見える広い土間玄関

家族とのちょうどよい距離感を生み出す、建物に囲まれた中庭。外からの視線を気にせずにくつろげる、家族だけの特別なプライベート空間です。外部吹抜けが、防犯性を高めながら室内にも陽光や外気を届けてくれます。

足元から伝わる木の温もりが、家族をやさしく包み込む心地よい空間。チークの無垢材は美しい見た目の意匠性の高さが魅力で、モダンな雰囲気に調和しています。高低差と空間の広がり、異なる木素材のバランスに個性を感じるこだわりのリビングとなりました。

圧迫感が出ないようリビングの床を下げ、天井を梁の上まで折り上げることで、梁あらわしのアクセントをいかしながら広がりを感じられる空間に。間接照明に照らされ光と影を生み出し、立体感を強調しています。

床の木目と梁あらわしの方向を開口部へ向けることで、自然と外へ視線が抜け一体感と奥行き感を創出。小下りリビングの立ち上がり部分もフロア貼りとし、空間に連続性を生み出しました。

キッチンの隣に水回りを設け、リビングと水回りへ繋がる2WAY動線を確保。ダイニングは家事動線がコンパクトになる横並びを採用し、キッチンを中心とした配置により家事ラク動線を叶えました。

ダイニングの天井は半吹抜けの高天井をデザインし、明るさと開放感を創出。ホワイト、木素材、自然光が溶け合う、ナチュラルテイストなダイニングとしました。

階段下のスペースを利用して、隠れ家風のヌックをデザインしました。畳敷きとなっているので、お子さまがお昼寝をしたり、造作のカウンターを使って絵本を読んだりなど、家族の気配を感じながらも自分だけの時間をゆったり過ごせる工夫を施しています。

スチール手すりにアクリルパネルを合わせ、2階からの光を届ける工夫に加え、家族の様子をさりげなく感じられるようにデザイン。踊り場を広く確保し、椅子に腰かけて室内や中庭を眺められる、遊び心のある階段となりました。

石調のグレーと木素材という異なる質感を上手にまとめた造作洗面台。ワイドなカウンターを採用し、家族が並んで使えるゆとりを確保しました。脱衣室と洗面室を分けて各空間の役割を独立させたことで、より家族が使いやすいスペースとなっています。

2階に設けた書斎は、仕事をしている時でも1階にいる家族の気配が感じられるように、間仕切り壁にデザイン窓を設置しました。圧迫感や閉塞感が抑えられ、程よい開放感も感じられる空間に。本棚や窓枠のブラックと色を合わせ、スタイリッシュな雰囲気に仕上げました。

寝室は小上がりの畳スペースとなっており、天井を低くすることで落ち着き感を創出。ニッチ上部の間接照明によりホテルライクな雰囲気を演出した、布団スタイルでくつろぐ和モダンな空間となりました。小上がりの部分に収納をつくり、スペースを有効活用しています。

寝室から繋がるロフト

Designer

住み手の生活シーンをイメージし、居心地良い空間をつくる。
敷地のメリットを活かし、デメリットを感じない家にする。
奇抜な家をつくるより、住みよい家づくりをする。
