Craftsmen House
家具職人のご主人様と一緒に創り上げた、唯一無二の家。ご主人様と、設計士や自社職人、それぞれの個性と技の競演が実現したお住まいです。職人の繊細な手仕事と温もりを感じる設えが、日常に特別感を与え、心地よい暮らしを奏でます。
Data
- 所在地
- 東京都葛飾区
- 敷地面積
- 82.69m²
- 延床面積
- 142.06m²
深みのあるグリーンを纏う、落ち着いた佇まいの外観。格子とグリーンの外壁を際立たせる白い外壁をアクセントに施し、印象的な都市型の外観に仕上げました。アプローチ部分とガレージの天井は木質感のある仕上げで、木工職人のご主人らしい、木の風合いを感じるデザインにしています。
玄関アプローチは、敷石と砂利で色合いの統一感を出しながら、質感のコントラストを演出しました。一般的な均一のコンクリート敷ではないので、素材の表情や質感を味わえ、家の美観を引き立てています。
上質な木の素材感を活かしたオブジェのような飾り格子。2人の設計士から幾つかの案をご提案し、オリジナルで制作しました。塗り壁と木格子が自然素材によるコントラストを描き、艶消しのマットな質感で統一しながら、間接照明でより効果的に演出。木格子が重なる様子や素材の陰影を強調しています。
ひな壇階段は、一般的に直角でつくる階段の立ち上がり部分を斜めにし、スチール手摺の角度との対比が美しさを引き立てています。また板側面を薄く仕上げる事で、シャープな美しい仕上がりに。階段下にはたっぷりの収納スペースを確保し、散らかりがちな玄関をすっきりと魅せています。
難易度の高い仕上がりのひな壇階段
無垢フロアの温もりと空間の広がりを感じるLDK。L字型の特注キッチンとダイニングテーブルがセンス良くコーディネートされています。リビングとダイニングは段差で緩やかに空間を分け、段差の立ち上がり部分まで配慮し、職人の手仕事による美しい収まりを実現しています。
リビングの吹抜けは、3階納戸の床を約1mほど上げてつくった空間。天井の高さを上げて、ハイサイドライトから柔らかな光を採り込んでいます。また家具の配置に合わせて、小壁をつくり箱状に囲うことで、リビングに一体感を創出。跨ぎの無いバルコニーの出入口が、LDKの広がりを強調しています。
開口部に格子を使うことで通風を確保しつつ、近隣の視線を気にせずに寛げる屋外空間。屋根があるので、多少の雨が降っても使える工夫をしています。出入口はポウハウスだから実現できるリビングとバルコニーの間に跨ぎの無い設えで、空間に連続性を創出しました。
素材感がとラインが統一された洗練空間
特注のキッチンは、広がりを感じる空間に仕上げました。印象的なタイルはキッチンの横の木目に合わせて、横ボーダータイルを採用。さらにキッチンカウンターの横ラインや横長の窓、横ラインが強調されたキッチンフード、床材の貼り方向に至るまで、徹底的に横ラインで統一しています。
シンプルかつ実用的な造作洗面台
限られたスペースを最大限に活用するため、階段の上にちょっとした飾り棚を取り付けました。お気に入りの本や雑貨などを飾って愉しめ、日常をささやかに彩ってくれます。
納戸へ上がる階段に、お施主様手配のユニットステップを設置しました。階段の段板の中を収納にすることで、雑多なものを仕舞える隠す収納となっています。階段脇の本棚は、本のサイズに合わせて奥行きを決め、白とこげ茶のコーディネートになるよう色彩にも配慮しました。
Designer
リラックスできる寝転がれる家が良い家と考えています。
素材感や環境との接し方を大事に考えると伝統的な暮らし方に繋がり座の生活や日本家屋の日の取入れ方や風通しなど参考にする事が多くなりました。
スタイルとしての和だけでなく洋風やモダンなデザインの中にも日本人に馴染みゆったりとした暮らしが出来るような提案を心がけています。