借景を愉しむ吹抜けの家
公園の緑潤う景色を活かし、プライベート感を保ちながら外部と心地よく繋がる室内。温もりに包まれたリビングが家族団らんの時間を紡ぎ、快適かつ意匠性の高い書斎ではテレワークに集中。新しい働き方や住まい方に焦点を当て、お施主様と一緒に創り上げたお住まいです。
Data
- 所在地
- 千葉県松戸市
- 敷地面積
- 145.86m²
- 延床面積
- 98.53m²
建設地は隣接する道路と約2mほどの高低差があるため、擁壁(ようへき)及び建築工事の難易度が高い土地です。構造面等も厳しい条件の中、お施主様のライフスタイルに寄り添った建築プランを計画し、道路向かい側の公園の景色を住まいに取り入れました。
高低差があり基礎の見える部分が大きいため、アプローチのポーチタイルを基礎の色彩に合わせて、グレー系統の色彩でまとめました。玄関ポーチの天井は、三角の屋根型に合わせて山型にデザインし、圧迫感を軽減。素材は木質柄を使用し、玄関ドアとの統一感を出しています。
玄関はグレーとブラウンの色彩でまとめ、外観との統一感を演出しました。玄関の正面にシューズクローゼットを設け、可動棚やアウターを収納できるハンガーパイプを設置しています。また玄関の近くに水回りを配置して、帰宅後のスムーズなただいま動線を叶えました。
窓から道路の向かい側にある公園の景色を取り入れ、吹抜けと相まって心地よい開放感が広がります。LDKの入り口から見える壁にグレーのアクセントクロスを施し、木質感とグレーを組み合わせた上質感のあるインテリアに仕上がりました。
注文住宅ならではの細やかな仕立てを施した、こだわりの畳スペース。天井に仕切りとなるロールスクリーンを埋め込み、必要な時だけ存在感が出る仕様です。また照明器具や空間の色使いは、お施主様とインテリアコーディネーターがお打ち合わせを重ね、調和のとれた空間に仕上がりました。
リビングと一体感のあるウッドデッキは、ご家族みんなのお気に入り。道行く人の視線は背の高いデッキフェンスで隠し、室内からは公園の樹木と空を満喫できるように工夫しています。ウッドデッキではお子様たちが大喜びで走り回ったり、新生活をのびのびと楽しまれています。
キッチンの腰壁に設えた収納は、お施主様とお打合せを行い、収納する物に合わせて造作したお施主様邸専用です。収納扉は取っ手レスで、扉を軽く押すと開くプッシュラッチ式。美しい仕上がりでインテリアに良く馴染み、扉がフラットなのでお掃除がしやすいのも魅力です。
リビングの無垢床は味わい深い木目と柔らかな足触りの赤松、キッチン天井にシナ材を使用し、それぞれ自然塗料リボスで塗装しました。吹抜け天井に木目柄のクロスを施し、キッチン背面収納や腰壁の造作収納まで色彩を合わせた、温もり溢れる空間です。
2階に設けた書斎は、リビング上部の吹抜けと繋がるレイアウト。カウンター正面の室内窓から、リビングの窓を介して、外の緑潤う景色を眺めることができます。書斎内の階段を上がるとロフトがあり、書斎とロフトを縦の空間で繋ぐことで閉鎖感を無くしました。
読書を愉しむ、おこもり空間のロフト
ウォークインクローゼットを備えた主寝室
Designer
アメリカで培ったものは、文化の狭間から見えた家に対する価値観。
家という一番身近な環境が、どれほど人に影響を及ぼすかを考える。
「家は人を育てる器」だということ。