sense of space
広い敷地に建つ一見平屋のような、スクエア型のシンプルな外観。屋根の構造にこだわり、リビングの柱や勾配天井の見え方など工夫を凝らし空間化。リビングは贅沢な開放感に溢れ、生活動線に配慮した心潤う暮らしが待っています。
Data
- 所在地
- 埼玉県三郷市
- 敷地面積
- 466.34m²
- 延床面積
- 154.22m²
白を基調とした外壁に黒のコントラストがスタイリッシュなスクエア型の住まい。2階の屋根は正面に向けて下がり、1階の屋根は正面に向けて上げることで、巧みに屋根勾配のバランスを取りデザインしました。
玄関を入ると右手側にリビングがあります。まっすぐ進むとSICがあり、クロークを通ってぐるりとリビングまでアクセス。回遊性のある動線で使い勝手も良く、SICの土間に趣味用品やベビーカーを置けば、エントランスをすっきりと使えます。
凛とした空気が流れる、清々しいエントランス。ビルトインガレージの小窓から差し込む陽光が白い壁面に反射し、空間に広がりを感じさせます。
ホールと隣り合う階段脇はスケルトンになっており、リビングに居ながら愛車を眺めることができるように計画しました。ビルトインガレージとホールの間の小窓は自然と目線がいくように、あえて高さを抑えています。階段下には玉砂利を設けた和のデザインをさりげなく設えました。
グランドピアノが存在感を放つ、ゆとりあるリビング。ご趣味を存分に楽しめ、家族や友人と楽しいひとときを堪能できます。書籍や楽譜、オーディオを置けるスペースを設置し、重量が気になる床面はしっかりと補強。生活感を感じさせないようにリビング収納やパントリーを確保し、暮らしやすさを考慮した空間です。
リビングの天井は外部に向けて広がりを持たせ、屋根の勾配を南側に向けて上げています。化粧柱やキッチンの下がり天井のあいまいな立体感が空間にリズムを生み出し、意匠性を感じさせる空間です。畳コーナーの上部には鴨居が美しくデザインされ、緩やかに空間を仕切る手法として取り入れました。
リビング床のブラックウォルナット色に明るいグレーの色味が加わり、上品で洗練された印象に。畳は半畳フチなしタイプのため床をすっきりと見せ、リビングと調和しモダンな雰囲気を演出。家族が過ごしやすいようにバリアフリーを考慮した、フラットフロアを採用しました。ゲストが宿泊する寝室としての用途も兼ね備えています。
リビングの開口部は、サッシ高2.4mを実現できる大開口サッシを採用。窓は3枚連動する片引き窓です。すっきりとしたシンプルなデザインで、視界を遮るものがなく外の景色がきれいに見えます。窓を開放すると開口部を広くとれ、ウッドデッキとの繋がりが生まれます。
リビングからSICに繋がる場所にクロークを設け、生活感を隠しながら快適に過ごせるように工夫。ファミリークローゼットのように使用したり、防災バッグを備えるなど多彩に活用できる収納を兼ねた生活動線です。SICにある勝手口はビルトインガレージへと繋がります。
クロークと洗面台スペースの2方向から出入りが可能で、無駄のないスムーズな動線を叶えました。脱衣所と洗面室の空間が分かれているので家族とバッティングしにくく、ストレスフリーに使えます。
大サッシは縦の桟が減る分、開口部の広がりが心地よく、ウッドデッキをリビングの延長として楽しめます。外部から見たデザインも美しく、優しいライティングに心が癒されます。ウッドデッキ正面の植栽が家族の成長とともに潤い、美しい景色を眺められることでしょう。
ブラックウォルナット色とグレーのコントラストが上品なデザイン性の高い空間。キッチンの扉色はグレーストーン、シンクはセサミグレー、天板はハイグラーナ・ブラックとグレー系で統一。空間を仕切る壁にはメタル調のタイルを採用し、縦目地にタイルを半枚ずらした縦貼り馬目地で個性的に。キッチン扉のストーン系とタイルのメタリックな光沢感がマッチしています。
Designer
大切にしていること
①家づくりを楽しむこと
②あらゆる可能性を求め続けること
③背景を大切に
④何事にもシンプルであること
⑤生活シーンをイメージすること