箱・箱の家
県道沿いの56坪の細長い場所に建つ、単世帯2階建ての住宅です。 住宅とは心身ともに休まる場所でなくてはならない。県道沿いの交差点であわただしい場所で「私的のくつろぎ空間をどうやって確保するか」から計画がはじまりました。 外観は大きさの異なる大小の箱をずらし、人や車通りの多い道路面は閉じてプライバシーを確保しくつろげる私的空間を実現した住宅です。
Data
- 所在地
- 埼玉県久喜市
- 敷地面積
- 196.90m²
- 延床面積
- 117.49m²
「エントランス」と「目隠し」の用途を合わせ持つ小さな箱。エントランスは外観と色調をあわせ人を招く場所とし広がりをもたせてあります。目隠しとしての用途では新築なのにわざとらしく「目隠ししました。」と主張しるぬのではなく、住環境に自然となじむようにしたいという思いでこのような形となりました。
県道側に面する土間は外部からの視線が気にならないように地窓で明るさを確保し、素材は異なりますが、土間や地窓で日本建築の利点をいかした場所にしてあります。壁面収納でパブリックスペースに家族を靴が溢れてこないように収納を確保。長い土間の正面には中庭があり奥行のあるお客様を出迎える場所にふさわしい魅力的空間をめざしました。
階段は空間のインテリアデザインでもあり、一階と二階を続ぐ吹抜でもある。ストリップ階段で外部空間を取り込んだ平面的な広がりと、室内、室外の吹き抜けで立体的広がりを掛け合わすことで開放性、明るさを確保しました。
キッズルームは男のお子にふさわしい活動的な明るさと色彩になっています。照明器具により室内のイメージもかわってきます。
オープンキッチンでリビングとの空間を共有し開放性をだしています。その場合背面に視線が集中するので生活感が丸出しとなります。開放性の少ないオリジナル食器棚を利用し空間の妨げにならないようにしました。
父としての自分からスッピンの自分へ帰れる場所。その快適な環境は人それぞれ異なります。広さ、明るさなど用途に合わせて造りこんでください。
Designer
人は1日24時間平等にありその時間をどのように使うかはその人の自由です。
視線が開けて、風が肌にふれ、陽が入りポカポカする中の心地よい場所で本を読んだり、子供と遊んだり、お酒を飲んだり、人それぞれ充実した時間はことなるでしょう。
充実した時間の多い「時間の価値」の高い家が心の豊かさにつながる「良い家」ではないかと考えます。