ナチュラルを纏う家
壁を使わずに家族の居場所となる空間を分け、居心地の良さを大切に空間設計。キッチンからは中二階のリビングまで見渡せるので、遊ぶお子様を見守ったり、家族とのつながりを感じることができます。意匠性と実用性のあるインテリアを施した、穏やかな時間が流れるお家です。
Data
- 所在地
- 東京都調布市
- 敷地面積
- 138.67m²
- 延床面積
- 121.51m²
モスグレー系の利休鼠(りきゅうねず)色の外壁が、落ち着いた佇まいを表現。やさしい表情の中にブラックのサッシが映え、上品さが伺えます。水平に連なった窓は、外からの見え方を意識して配置し、中からの見え方も細かく調整。夜に光が灯ると美しい情景を浮かび上がらせます。
グレーのクロスを背景に、FIX窓と造作ベンチの直線のラインを美しくデザイン。ベンチと合わせて玄関収納も浮かせて、すっきりとした空間に。設計に細部までこだわり、デザイン性と共に日々の生活を考え、お掃除のしやすさを叶えました。
スキップフロアと吹抜け、ダイニングの窓から自然光が射し込み、開放感に包まれるダイニング。鉄骨階段と吹抜けの組み合わせが軽やかで、マットなブラックグレーの質感が空間をやさしく引き締めます。
気分が上がる黄色いアクセントクロスは、木製のインテリアとの相性が良く、温かい雰囲気を演出。メンテナンス性が高く、汚れをふき取りやすい仕様の壁紙なので、お手入れも簡単。造作の上部吊り収納に並べられた北欧食器が暮らしに彩りを添え、穏やかな時間が流れます。
冷蔵庫をキッチン横のパントリーにすっきりと納め、生活感を感じさせないように工夫しました。キッチン背面の収納棚はタモ材で造作し、カウンターにステンレスを採用。棚のラインを一直線にすることで、全体をすっきりと見せる効果があります。
読書やカフェタイムを過ごしたり、時にはワークスペースとしても活躍するスキップフロア。心地よい木質感を伝えるのは、チーク材を使用した無塗装のフローリングや天井に施したタモの突板貼。空間に一体感が出るように、スチール階段の踏板と天井をウォルナット色で揃えました。
シンプルながらも採光窓にデザインへのこだわりを感じる主寝室。窓が高い位置にあるので自然光を確保できると同時に、外からの見え方にも配慮。周辺のお家と視線があわないようにと、デザイナーの気づかいが込められています。
高さを自由に調整できる可動棚とハンガーパイプ付きの枕棚を設置したウォークインクローゼット。屋根の勾配を利用したロフトは、使用頻度の低いものを収納できるので実用的です。ロフトがあることで天井の高さに変化が生まれ、自然と空間が分けられています。
1階のトイレは正方形の中にトイレ本体を斜めに配置することで、変化のある空間に。三角のカウンターや手洗い器のデザインがより素敵に見える、注文住宅ならではの空間設計です。黒板クロスの深い色味が全体をまとめ、光の陰影を楽しむデザイン空間となりました。
ゆったりとしたスペースに造作洗面台をしつらえ、洗濯機置き場や掃除機を収納できる棚を造作しました。ガス衣類乾燥機や洗濯物を干せるホスクリーン、タオルや着替えをしまう収納棚も設置しているので、家事がテキパキと進みます。
Designer
自分の家を設計して気づいた、何を優先するかが変わった。
長く住まうものだからこそ、遊び心は必要。
でも無駄な遊びは不要。
そのバランスが取れていると、誰にとっても心地よい空間になると思います。