Sophisticated Japanese House
『Sophisticated』とは『洗練された』の意。高級感がありながらも重たすぎない色調で内外が整えられています。
造形美を感じる設えが随所に施され、見るものを魅了する和モダン邸宅。
Data
- 所在地
- 埼玉県春日部市
- 敷地面積
- 185.74m²
- 延床面積
- 122.14m²
オーニングのように長く出した瓦葺きの下屋根が印象的な外観。天候の影響を受けずに縁側でゆったりできます。採光のために設けた縦長の連窓と縁台中央部に設けた丸窓、鎖樋(くさりとい)が控えめで上品なアクセント。
建物に動きを持たせることで、玄関上のオーバーハングと下屋の奥行きのバランスを取りました。常緑の黒竹が道路側のアクセントとなり、玄関ドアの目隠しとしての用途を兼ねる。大屋根は太陽光が載せながら、野地ピタ工法でスッキリとした外観を作り出している。
軒裏の焼杉が濃い色の外観アクセントになり、アプローチの木格子(犬矢来)に仕込んだ間接照明が玄関へ人を導きます。
家族をあたたかく迎える夜の姿
三和土(たたき)は大磯砂利洗い出し仕上げ、楠(くす)無垢一枚板の高級感のある式台と間接照明、趣のある土壁と竹を使用した網代の船底天井。それらが一体となって品格が漂う和の雰囲気を作り出し、施主様やお客様をお出迎え。
玄関ホール横の1.5畳の書斎。造作のカウンターと本棚という必要最低限の設えがかえって集中できる空間となっています。程よい家族との距離感が在宅勤務にピッタリのシンプルなワークスペース。
約18帖の開放感あるLDK。
古木調の梁をあしらったリビングと天井高さを変えたダイニングでゆるやかにゾーニングがなされています。
ドッシリとした重厚感のあるエボニーの無垢フロアが上品な印象を与え、色調を揃えたエアコンも相まって統一感のある空間にまとまっています。
和の要素をふんだんに取り入れたLDK
ゆるやかに描かれた円弧が柔らかさを生む落とし掛けのような壁面の意匠、違い棚のような棚板、床板(とこいた)を思わせる造作のTVボードが一体となりまるで床の間を思わせるリビング。シンメトリーに造られた収納が均整の取れた美しさを演出しています。
床の間を思わせるリビング
キッチンカウンターの真壁の腰壁に黒竹を設え、和風ビンテージな雰囲気のダイニング。空間に抜けを造るストリップ階段に配した木格子とともに縦ラインのシャープさを生み出しています。一枚板のテーブルが明るい色のため、重たすぎず程よいバランスが保たれています。
ダイニングに併設された小上がりの和室。約4.5帖のコンパクトなスペースはこだわりの真壁造りながら、縁なしの畳を使用しモダンな印象も与えます。建具とウィンドウトリートメントは縦繁とし、地窓が視線の落ち着くポイントとなっています。
ダイニングとリビングの繋がり
ペンダントライトがアクセントのダイニング
使いやすいステンレスのワークトップとした対面キッチン。程よい高さのカウンターはキッチンに立っても家族とのコミュニケーションが取れ、手元も隠してくれる嬉しい仕様。のれんで仕切られた先には約2帖の収納量が豊富なパントリースペース。
オープンスペースとプライベートスペースを分けることができ、造作の洗面台が高級感のある洗面室。脱衣室と分けた間取りとすることで家族が成長してもお互いにプライバシーが守られます。北向きの方位ながら上部の障子戸から柔らかな光を取り込みます。
1階と同様どっしりとした重厚感のある無垢フロアを使用し、落ち着きのある主寝室。間接照明が部屋全体を柔らかな光で包み込みます。
寛ぎのウッドデッキ
Designer
暮らしやすさとは単なる広さ、大きさではなく、空間や家族のつながり、環境や地域とのつながりが心地よさを生む。
人が成長していくように、家も住み手と共に成長していく。