日本の美が息づく家
銘木の式台やダイニングテーブル、無垢フロアなど自然素材を使用した木の息吹を感じる室内空間。ストリップ階段や障子など随所に格子を設えることで、お施主様のご要望である「和へのこだわり」を叶えた、格式のあるお住まいに仕上げました。1階の水回りを集約し、2階はサンルームとWICを隣接させることで、家事動線も考慮しています。
Data
- 所在地
- 埼玉県
- 敷地面積
- 142m²
- 延床面積
- 118.82m²
陽光を2方向からたっぷりと採り込むことができる角地に佇むお住まい。ブラウンの濃淡が美しいコントラストを描く外観に仕上げました。ポーチ部分は木目調の格子が程よく空間を創り、住まいに奥行きを持たせています。
植栽と灯かりが美しく協奏する夕景
和の趣を堪能する外構デザイン
木目調格子から程よく光を通し、心地よい明るさを感じながら「いってきます」「ただいま」の挨拶ができる玄関スペース。奥にはお施主様ご希望のサイクルスペースを設置しました。大切な自転車やお子様の乗り物を雨風から守ります。
玄関に入ると、抜け感のあるリビングドアとストリップ階段に沿って設えた木格子が出迎えます。式台には銘木を設え、洗い出し仕上げの土間と協調しあい、和の趣を感じられる空間に。自然の風合いを存分に感じ、木のぬくもりを堪能できる心地よさに満ちています。玄関土間横の暖簾奥には、土足のまま出入り可能な土間収納を設けました。
障子の向こうには、客間としても使用できるよう設えた和室が出迎えます。リビングを介さずにゲストをもてなすことができ、和室の縁に腰掛ければちょっとした歓談にも使いやすい和室。用途に合わせて障子の開閉箇所を使い分けることで、多彩に活躍します。
深いグリーンのアクセントクロスと障子の掛け合いが和室を連想させ、お施主様ご希望の「和」へのこだわりを叶えた和モダンリビング
リビングは折り上げ天井にすることで、広がりのある空間を実現。格子状に化粧梁を施すことで、障子や引き戸との一体感を創出し、格式のある空間に仕上げました。
思わずため息が出るほど、等間隔の格子が美しい引き戸や障子。玄関土間とつながる引き戸は視線の抜けを利用して、開放感を感じられるように施しました。和室はあえて小上がりにすることで空間に立体感を創出。段差部分は収納スペースにすることで有効活用しています。
和を追求するお施主様だからこそ、和室も伝統的な真壁造りに。それでいて住まい全体と調和が取れるよう、縁なし畳を採用することでモダンさも演出しています。地窓や釣り吊収納が空間に抜けを造り、照明をダウンライトにすることで開放感のある空間に仕上げました。
ダイニングテーブルにも銘木を採用。明るいトーンの木目をスタリッシュな黒のスチール脚が支え、絶妙に調和が取れています。また、キッチンで完成した料理を配膳しやすいよう動線に考慮しています。
モノクロカラーでまとめたキッチンは、空間をさりげなく引き締めています。ワークトップには耐熱性・耐久性にすぐれお手入れがしやすいステンレスを採用。程よい高さの腰壁が手元を隠してくれる嬉しい仕様です。
造作洗面とトイレはダークトーンでまとめ、和モダンのリビング空間とバランスが取れた仕上がりに。洗面台のモザイクタイル、トイレの天井掘り込み照明が個性を表現しています。
土間照明が創る光の陰影が美しいストリップ階段
2階洋室の中で最も広く、小上がりの畳スペースが特徴的な洋室。下がり天井に間接照明のやさしいひかりが落ち着いた安らぎの空間を演出。
化粧梁が空間にメリハリを創出するデザインの子ども部屋は3.7帖とコンパクトサイズ。こじんまりとしたサイズ感が妙に落ち着いて心地良く感じます。
Designer
暮らしやすさとは単なる広さ、大きさではなく、空間や家族のつながり、環境や地域とのつながりが心地よさを生む。
人が成長していくように、家も住み手と共に成長していく。