前川の家
都市型住宅密集地の敷地を背景に、クライアントの要望は家族同士が気配を感じ、開放的かつプライバシーの確保が出来る事。
南道路に面した近隣街並は、バルコニーから露出する洗濯物や掃出し窓から室内が剥出しになる無秩序化した景色が連なる。「自分のことばかり考えず、周辺を見渡しながら住宅設計を考える」事により、内外において新しい風景を創出した。
威圧しない高さを抑えたファサード。外部と内部の繋がりも街並みに対しての景観を考慮しながら計画。内部は有機的で開放的、小高い丘を散策している様なスキップフロア空間構成にし、空間は一体化しながらも床レベルや階層に変化をもたらし、居心地良い住空間が点在する。
Data
- 所在地
- 埼玉県川口市
- 敷地面積
- 165.01m²
- 延床面積
- 187.98m²
威圧しない高さを抑えたファサード。外部と内部の繋がりも街並みに対しての景観を考慮しながら計画。白を基調とした中に杉板のウォルナットを付け加え、有機的で情緒ある設えとした。ガレージ扉はスライド式でノスタルジックな開閉方法をあえて採用。
光が漏れる美しい外観
広々としたスカイデッキ
透明性のある中庭が玄関脇にある。北側に設置していることにより落ち着いた自然光をつねに獲得。中庭を2室が挟んでいるが互いのプライバシーを確保しながら自然光を誘う装置としても利用している。
ワンルーム化した空間の中に起伏のあるリビングやキッチン、ダイニングを配置することにより各用途別の空間に柔らかく区切る。
閉ざされた人工的な建物の中で、異質な空間を作らない事。
有機的で心地よい空間を目指した。
木質感と白を基調とした床や壁で温かみのある統一感を演出
キッチンでの作業効率と意匠性を考慮し、L:4500のダイニングキッチンスタイルを採用。南側に面しているキッチンは視界には自然光を体感でき、また全体の空間を把握できるレイアウトとした。
キッチンダイニング
寝室