格子が織りなす和モダンな家
格子がポイントとなるようにデザインされた、和モダンな住まい。室内の縦格子を基調とし、植物性塗料のリボス塗装を施すことで統一しました。随所に暖簾の仕切りを用い、柔らかい布と格子のシャープさでコントラストを創出。暖簾の柄を使い分けが各部屋の目印にもなっています。
Data
- 所在地
- 千葉県
- 敷地面積
- 139.72m²
- 延床面積
- 107.23m²
隣地との街並みが形成されるよう、色彩に配慮した外観。シンプルな外観プロポーションの中に木目をさりげなく組み込み、周囲と馴染みながらセンスを感じるデザインにしています。
玄関ホールの床材は、木目が柔らかいカバ材で仕上げました。木目のすっきりとした素材が、式台に使用した楠材の木目の美しさを際立たせています。玄関ホールに設置された、洗面台のタイルの色と丸い鏡が空間のワンポイントに。
地窓と天井に施した照明計画で明るさに配慮。式台の間口を広く取り、家族が並んで使用しやすい設計となっています。玄関の土間は洗い出し仕上げ、壁は調湿機能のあるオリジナルの塗り壁仕様で、楠材の式台とのコントラストが美しく、趣のある玄関を演出しています。
玄関ホールの洗面台は、四角いデザインの中に柔らかさを生み出す丸い鏡をアクセントにデザインしました。水栓は、お掃除がしやすく水跳ねが気になりにくい壁付け水栓を採用。黒の水栓が和の素材感と馴染んでいます。
大きな窓や2.7mに設定したリビング天井により、開放感を演出。梁あらわしや格子により、シンプルな和の雰囲気をつくり出しています。格子のあいまいな仕切りによって、家族の気配が感じられる空間です。
銘木の造作ダイニングテーブル
シックな色でまとめ、色によって空間の境界を表したデザイン。黒、グレーなどの水墨画カラーを使い、和の雰囲気を醸し出しながらシンプルにまとめています。手元に壁埋込収納を設け、調味料をすっきりと納まるようデザインしました。足元にはクッションフロアを施し、油跳ねや汚れの掃除のしやすさに配慮しました。
リビングの格子と同じパイン集成材を用いて、質感や経年による色の変化が揃うようにデザインしました。
脱衣スペースと洗面室の間に引き戸を設け、入浴中でも気兼ねなく洗面を使用できるように配慮しています。衣類乾燥機と室内物干しのある脱衣スペースと、隣り合う洗面脇のカウンターやWICによりスムーズな洗濯動線を確保。乾燥からアイロンがけ、収納までもが同じ場所でできる、家事ラクを考えて設計しました。
ご家族の体格に合わせてオリジナルの造作ベッドをデザインしました。床はリボス塗装を施したあずみの松と畳を使用。畳が寝る時の柔らかさをサポートしてくれます。夜の照明が眩しくないように照明計画にも配慮し、特別感のある就寝スペースを叶えました。
フリースペースは将来的に部屋として区切れる工夫を取り入れました。それぞれの部屋に窓があり、暗くならないよう窓の大きさや配置に配慮しています。趣味の空間としても活躍。
Designer
暮らしやすさとは単なる広さ、大きさではなく、空間や家族のつながり、環境や地域とのつながりが心地よさを生む。
人が成長していくように、家も住み手と共に成長していく。