土間が暮らしを紡ぐ家
住まいの真ん中に土間空間が広がる、平屋のような邸宅。LDKの勾配天井や老後まで暮らし続けることを考えた生活動線など、たくさんのこだわりを詰め込みました。お施主様ご夫婦は建築関係のお仕事をされており、お二人がイメージされた暮らしを、デザイナーや詳細設計担当者、インテリアコーディネーターと共有。一緒になって細部までこだわり抜き、完成したお住まいです。
Data
- 所在地
- 千葉県流山市
- 敷地面積
- 284.72m²
- 延床面積
- 128.76m²
2階建てが多い周辺環境に位置する、光と風を取り入れる配置計画を施した、平屋のようなお住まい。東側隣地の空きスペースを活用し、南側と西側をあけることで、3方向にゆとりを持った配置計画としています。
夜の美観を高める外構灯は、上から照らす照明だけでなく、敷地境界線にもアッパーライトを配置しました。人が通る場所が示され、暗い中を歩く際に、光の目印ができるようにしています。また光の死角がなくなり、暗い夜でも安心感に包まれます。
一歩足を踏み入れると、土間と繋がる開放的な空間がお出迎え。LDKの天井は、ラフターロックというオリジナルの金物を使用することで、火打ち梁が無いスッキリとした天井の形状を実現。屋根勾配なりの一体感のある天井形状とし、開放感と一体感のある空間に仕上がっています。
木質感が重厚感と大人な雰囲気を纏うLDK。床材にアンティークウォルナットを使用し、ヴィンテージ感のある無垢の床材が、心地よい肌触りと温もりを伝えています。化粧梁を一本だけ現すことで勾配天井を際立たせ、高さ方向の奥行き感を創出しました。
生活する上での家事動線は、土間を通らずに行き来ができる裏動線を確保しています。裏動線に収納や水まわり等を配置し、1階で生活が完結できる間取りを実現しました。また階段は、土間からアクセスできるだけでなく、ダイニングの端から脚を伸ばせば届く距離に設定しています。
縦の空間を生み出すこだわりの勾配天井
一つ一つの素材を吟味したこだわりの空間
住まいの中央に配置した土間は、パブリックスペースとプライベートスペースの境界線。ワンちゃんと戯れるスペースや、お子様たちとの共有スペースとして活躍しています。土間の素材にもこだわり、コンクリートの割れをある程度抑えることができるバルチップを採用しました。
キッチンは土間と対面する、家族のコミュニケーションを紡ぐレイアウト。家族で料理を楽しんだり、家族の外出や帰宅を見守ったりと、忙しい日々の中でもコミュニケーションが自然と創出されます。土間側からも使えるので、ワンちゃんのごはんも一緒に準備することが可能です。
土間から見える浮遊感とスッキリとしたデザインが美しいストリップ階段。シンプルな空間のため、階段の視認性を保ちつつ、存在感が出過ぎないように、華奢に見えるデザインとしています。階段を浮かせた形状にすることで、階段下のお掃除も容易となっています。
繋がりを感じられる2階からの眺め
可動棚を設えたシューズインクローゼット
生活の裏動線に配置した造作洗面台は、土間に設けた造作洗面台とデザインに統一感をもたせつつ、シンプルなデザインに。ミラーを変えることで印象がガラリと変わり、落ち着きのある雰囲気を装っています。
Designer
暮らしやすさとは単なる広さ、大きさではなく、空間や家族のつながり、環境や地域とのつながりが心地よさを生む。
人が成長していくように、家も住み手と共に成長していく。