小上がり和室は、リビングに程よい区切りをつくりながら、くつろぎや収納など多彩な役割を果たせる住まいの人気スペースです。段差を生かした収納や空間のアクセントになるデザイン性など魅力が多い一方で、転倒リスクや圧迫感など気を付けたい点もあります。
この記事では、小上がり和室のメリットとデメリットを分かりやすく整理し、実際の施工事例や暮らしに合わせた活用方法まで詳しく紹介します。ご自宅に小上がり和室を取り入れようと考えている方は、ぜひ最後まで参考にしてください。
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小上がり和室とは?

小上がり和室は、リビングの一角などに床より一段高く畳を敷いて設ける小さな空間として親しまれています。段差を付けることで、同じ部屋の中でも雰囲気を切り替えやすくなり、昼は子どもの遊び場、夜はくつろぎのスペースとして活用することも可能です。
さらに段差の下に収納を設ければ、生活用品をすっきりとしまうことができ、住まいの快適さを高められます。デザイン面でもアクセントになり、現代的なリビングにも自然に溶け込ませることができます。
小上がり和室を設けた和モダン住宅の施工事例
ここでは、小上がり和室を設けた和モダン住宅の施工事例を3つ見ていきましょう。
下部収納を設けた小上がり和室

広々としたリビングの一角に設けられた小上がり和室は、床下に引き出し収納を備えており、日用品や季節物をすっきり整理できて実用的です。奥には引き戸付きの収納もあり、必要な物をまとめてしまえるため、生活感を抑えやすくなります。
引き出し部分は、周囲のフローリングと同じ木目で仕上げられているので、リビング全体の雰囲気に自然に溶け込みます。地窓から入り込む柔らかな光が心地良く、落ち着いて過ごせるスペースになっているのも特長です。
木目の風合いが美しい畳コーナー

赤松の持つ温かみや自然な木目を生かしたリビングは、無垢材に自然系オイルを施すことで素材本来の魅力が際立つ空間になっています。床材とキッチン前の腰壁を同じ赤松でそろえることで、年月を重ねるごとに深まる色味の変化を楽しめます。
畳コーナーに設置した造作の吊戸棚も赤松で統一され、住まい全体で経年変化の美しさが調和するような工夫も魅力の一つです。さらに、吊戸棚の奥に間接照明を仕込み、光源が直接見えないよう配慮することで、柔らかな光が木目の豊かな表情を引き立てます。
友人が集う庭のある家
木漏れ日が心地良い畳リビング

畳を広く敷いたリビングは、そのまま寝転んで過ごすのにぴったりな心地良さがあります。外の緑や格子から差し込む柔らかな木漏れ日が畳に落ち、自然とくつろぎたくなる雰囲気を感じられるでしょう。
リビングのスキップ部分は腰掛けとしても使え、来客が多い時にはベンチ代わりにできるため、大人数が集まるシーンでも過ごしやすい空間になります。
敷地31坪に建つ 5層空間の家
小上がり和室のメリット

小上がり和室には、以下のようなメリットがあります。
・収納が増える
・空間にメリハリが生まれる
・さまざまな用途に使える
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
収納が増える
小上がり和室の大きなメリットの一つは、段差部分を利用して収納を増やせることです。
床を一段高くすると、その下の空間を引き出しや開き戸の収納として活用できます。季節ごとに使う布団や衣替えの衣類、子どものおもちゃなど、普段は使わないものをしまう場所として便利です。リビングの一角に小上がりを設ければ、物が出しっ放しになることもなくなり、生活感を抑える効果も期待できます。
空間にメリハリが生まれる
小上がり和室を設けることで、家の中に自然なメリハリを生み出すことも可能です。
リビングが広いと、空間の使い方があいまいになりやすいですが、小上がりを設けることで用途が明確になり、暮らしの動線も整理されます。段差が生まれることで視線に変化がつき、奥行きや立体感を感じやすくなります。
畳の質感とフローリングのコントラストが生むバランスも美しく、デザイン性を高める効果にも期待できるでしょう。
照明を工夫すればより立体的な演出が可能になり、空間全体が洗練された印象に変わります。模様替えの際にも取り入れやすく、住まいの印象を一新できるのが特徴です。
さまざまな用途に使える
小上がり和室は、ライフスタイルに合わせて多目的に活用できる柔軟な空間です。
昼間と夜間とでは雰囲気も違って見え、それぞれの使い方をすることができるはずです。リビングなどと一続きではあるものの、段差が一段あることで空間が区切られます。一人で集中する場にも、団らんの場にもなり得るのは、他の部屋にはない特徴です。
来客時には応接間として利用でき、段差によって自然な仕切りが生まれるためプライバシーを確保することもできます。家族の成長や暮らし方の変化に合わせて、長く使い続けられる点も魅力といえるでしょう。詳しい活用方法については、後述します。
小上がり和室のデメリット

小上がり和室には先述したメリットはありますが、住宅に取り入れるに当たっては以下のデメリットも把握しておくことが重要です。
・転倒・転落の危険がある
・段差ができてしまう
・スペースによっては圧迫感がある
それぞれのデメリットを詳しく解説します。
転倒・転落の危険がある
小上がり和室は便利で魅力的な空間ですが、段差があるため転倒や転落の危険には注意が必要です。特に、ハイハイを始めたばかりの乳児や歩き始めた幼児にとって、数十センチの段差でも思わぬけがにつながることがあります。高齢者にとっても、段差の上り下りが負担となり、つまずきや転倒の原因となりかねません。
安全性を高めるためには、段差を低めに設計したり、角を丸く加工したりする工夫が効果的です。さらに段差下にクッションマットを敷いたり、転倒時に衝撃を和らげる素材を使ったりすることで、リスクを低減させられます。
段差ができてしまう
小上がり和室を設けると、床との間に段差が生まれるため、バリアフリー設計とは両立しにくくなる点には注意が必要です。
若い世代には気にならずとも、将来、介護が必要になったり、車いすや歩行補助具を使うようになったりした場合には、移動の妨げになることがあります。また段差があることで掃除ロボットが入れないなど、日常の利便性が下がることもあります。
長く住み続ける家であれば、将来的にリフォームや段差解消がしやすい構造を考えておくことが大切です。
スペースによっては圧迫感がある
小上がり和室はデザイン次第で空間に奥行きを感じさせる一方で、間取りによってはリビングを狭く見せてしまうことがあります。段差を設けることで床面の高さが変わり、視線の抜けが遮られて圧迫感が生じることがあります。
特に天井が低めの場合や、リビングが広くない場合には注意が必要です。また小上がり部分にテーブルや収納家具を置くと、さらに空間が詰まって見えがちです。
圧迫感を抑えるためには、低めの家具を選ぶ、間接照明を利用する、淡い色合いでまとめるなど、開放的に見せる工夫が大切です。
小上がり和室の活用方法
小上がり和室の活用方法として「くつろぎの場」「子どもの遊び場」「客間」「家事スペース」の4つの例を見ていきましょう。
くつろぎの場
小上がり和室は、家の中でゆったりと過ごしたい時にぴったりのくつろぎスペースとして活用できます。畳の柔らかさが心地よく、気軽に寝転んで一息つけるため、リビングとは少し違う落ち着いた時間を楽しめます。
段差部分をベンチのように使えば、腰掛けて読書をしたり、家族と会話をゆっくり交わしたりできるでしょう。さらに、掘りごたつを設ければ冬でも温かく過ごせる快適な空間になり、季節に合わせた楽しみ方が広がります。
和の雰囲気も深まり、家族が自然と集まる憩いの場として日常に温かさを与えてくれるでしょう。
子どもの遊び場
小上がり和室は、子どもの遊び場としても使いやすい空間です。畳の柔らかい素材は転んだ時の衝撃を和らげてくれるため、小さな子どもでも安心して遊べます。
リビングと緩やかにつながった空間のため、家事をしながら様子を見守ることもでき、親にとっても安心です。おもちゃを広げてもリビング全体が散らかった印象にはなりにくく、遊び終わったら段差下の収納に片付けることで部屋をすっきり保てます。
昼間は遊び場として使い、夜は布団を敷いて休憩スペースとして使うなど、多目的に活用できる点も魅力です。
客間
小上がり和室は、来客時の客間としても役立つ多用途なスペースです。
畳の上に布団を敷けば、そのまま宿泊用の部屋として使えるため、泊まりのお客さまにも柔軟に対応できます。リビングの一角にありながら、段差によって緩やかに空間が分かれるため、簡単に独立した部屋のような雰囲気をつくれるでしょう。
障子や引き戸を設けておけば視線を遮ることができさらに落ち着いて過ごしてもらえます。普段は家族のくつろぎスペースとして、必要な時だけ客間として切り替えるなど臨機応変な使い方ができるのが魅力です。
家事・仕事スペース
小上がり和室は、家事を進めるための作業スペースとして使うことも可能です。
畳の上は座った姿勢で広い面を活用できるため、洗濯物を畳んだりアイロンがけをしたりするときに動きやすく、体への負担も少なく済みます。机よりも作業範囲が広いため、裁縫やミシン、衣類の補修といった細かな作業にも向いているでしょう。
段差によってリビングと緩やかに区切られることで、家族の動線を妨げずに集中して作業を進められるでしょう。近年は自宅で仕事をすることが増えた方も多いと思います。小上がり和室では程よく区切られた空間で、開放感を感じながら働くことができるので、リモートワークなどにもおすすめです。
まとめ
小上がり和室は、くつろぎや収納、家事スペースや子どもの遊び場など、多目的に活用できる便利な空間です。段差による空間のメリハリやデザイン性が魅力である一方、「転倒リスクがある」「圧迫感が出る」といった注意点もあります。
施工事例や活用方法を知ることで、自分の暮らしに合う取り入れ方をより具体的にイメージできます。小上がりの特徴を理解し、ライフスタイルに合わせて取り入れることで、住まいがより快適で心地良い空間へと近づくでしょう。
ポウハウスは、一人ひとりの想いを大切にし、計画から完成まで寄り添ってサポートするハウスメーカーです。小上がり和室を取り入れたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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