風と住まう
土間を建物の中心に入れ込み、空間をつなぐ間として様々な用途を期待した。和のしつらえを楽しむ路地として、和室につながるにじり口として、土間収納を絡めた濡れものも干せる実用スペースとして、和室からの坪庭として…。 また、スキップを絡めることで、約5mのキッチン一体カウンターを配し、堀座卓としても利用ができる家族の団らんスペースを生み出した。木の素材感を楽しみながら、和のしっとりとした風と共に住まう空間が完成した。
Data
- 所在地
- 千葉県流山市
- 敷地面積
- 163.24m²
- 延床面積
- 107.12m²
和瓦の下屋根に、木格子を絡めたシンプルな外観。大きく流れる軒が重厚感と懐かしさを感じさせる。新しくも、親しみのあるファサードが以前からそこに存在していたかのように古い住宅街の家々と馴染んでいる。
木格子と石畳が和の雰囲気を演出する玄関階段。
和風なテイスト小物が客人を迎える土間玄関。優しい照明は存在感がありつつも和の風乾を強調している。
木の風合いがとても落ち着きのある空間。
木質感と優しい照明で旅館のような落ち着きのあるLDK
スキップを絡めることで、キッチン作業スペースとしてのキッチンカウンターと一体で、約5mものダイニングカウンターとしても利用。その先につながる庭が心地よい。堀座卓として足を入れ、家族の団らんを楽しむ。
土間を中心に和室・居間・食堂・台所とつながり、障子を介してつながりを調整することができる。L型に広がる空間が奥行きを感じさせ、豊かな空間構成となっている。
和室から趣のある障子をあけると、H1500の開口が空間を切り取り土間を坪庭として楽しむことができる。デザインされた建具とともに、雰囲気のあるストリップ階段が表情豊かな空間を生み出している。また、障子を開ければ、土間から直接入れるにじり口となり、将来の個室としての用途を期待することもできる。
格子をパーテーションとすることで広く、おしゃれに設えた洗面台
階段の踊り場にピアノを設置。家の中にピアノの音色を届かせることができる。
和風のプリーツスクリーンを使い和の演出をした寝室
Designer
大切にしていること
①家づくりを楽しむこと
②あらゆる可能性を求め続けること
③背景を大切に
④何事にもシンプルであること
⑤生活シーンをイメージすること