トップ受賞受賞一覧2023年度 腕の良い職人育成システム [Design&Quality大工制度]
Awarded Works
受賞物件詳細

        腕の良い職人育成システム [Design&Quality大工制度]

腕の良い職人は自分たちで育てる決意
職人の高齢化や職人不足が叫ばれる中、職人に対する処遇は、冷遇されてきた。若い職人の成り手は不足しており、ひとり立ちしても腕を磨き続ける環境は無く、日本の伝統的な木造軸組み工法の、建築技術・技能の継承は、危機的状況にある。 若い職人が自ら腕を磨く為には、身近な「憧れの存在」と、安全教育を含む「最新情報の更新」、万一の時の退職金などの「保証」、ステップアップしていく具体的な「ロードマップ」が不可欠である。腕を磨き続ける事で、指名料などの収入増加が可能な環境を構築し、職人の地位向上に寄与し、腕の良い職人集団を後世に残していく活動が「Design&Quality大工制度」である。

Award
受賞タイトル

2023年度グッドデザイン賞

審査員評価

日本における木造建築物、特に最も数多く供給される木造住宅は、戦後以降の人口急増に伴って、「早く大量に安価に」供給することが急務だった。鉋(カンナ)や鑿(ノミ)といった大工技術特有の道具を使って、現場で木材を丁寧にきざんでいた様子はほとんど見られなくなり、現在においては、その多くが工場加工のプレカット部材となり、それを組み立てることが大工の主な仕事になってしまった。それによって、住宅という建築そのものもプレカット工場の機械で製作可能な範囲のデザインしか供給できなくなり、特殊な要望は実現不可能か、もしくは、高度な技能を保有する数少なくなった大工の確保のため、相当の高価格でしか実現できない状況に陥っている。これは、日本の住宅文化そのものの危機だ。この企業は、日本の未来に危機感を抱き、住宅供給メーカーとしてその課題に率先して取り組んでいるが、一方で、大工の跡継ぎを増やし、技術承継を進めていくためにも、「技術に金を払う」という当たり前の思考も日本に定着させる必要がある。毎年少しずつかもしれないが、この取り組みの重要性が広く認識され、同様の取り組みが日本中に広がっていくことを強く願っている。【2023年度 グッドデザイン賞】

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