体感すまいパーク船橋 西船の家
庇や軒、格子や障子、土間、畳そして塗壁などの日本特有の建築様式は、日本の気候(四季)を考慮しながら、空間を緩やかにつなげ豊かさを生み出します。
中間領域的な考え方を取り入れたこの住まいは、住む人の居心地の良さを追求しました。
和と共に生きる
スキップフロアを利用したセカンドリビングや高低差を活かした心地よい和室、「壁」を使わず空間を「仕切る」技が光るダイニング。
この住まいは、土間から各居室までをひとつの空間で構成しており、その中に3つの庭を設け、変化をもたらしています。
どの空間に居ても、家族はそれぞれ気配とつながりを感じながら暮らすことができます。また、空間づくりの工夫は京町家をルーツとしています。
「和モダン」という言葉は様々な分野ですっかり定着した感があるが、住宅にあっては木造振興も相まって近年益々盛んになっている。本商品はその1つであるが、やや暗めの印象を与える「和モダン」が多い中で、白木を多用した比較的明るい、ケレン味のないデザインでまとめられているところに好感がもてる。また色や素材のことだけでなく、中間領域の多用という日本家屋が持っていた良さを、都市型住宅の中でうまく融合させているところも評価したい。【2020年度グッドデザイン賞】
「和」を継承し、現代の生活スタイルから暮らし方を提案する。
【①リビング】1.5階のリビングは、広がりを感じられるように、室内側に仕切りは設けず吹抜けと手摺で緩やかに仕切る。バルコニーや外部の壁(A)により落ち着いた寛ぎスペースとする。 【②中庭】可動式の木格子から差し込む光で、木漏れ日の様な空間を計画する。格子を開閉することで、周囲からの視線や光の量を調節する。外出時は完全にと閉じることで安全性も確保する。 【③和室】1階のフロアレベルより400mm下げた和室は、穴蔵のような安心化のある空間とする。格子-障子を通し柔らかい光が差し込む。全てを開放することで外部空間と一体とすることが出来る。 【④吹抜け】住まいの中心に計画した吹抜けは、それぞれの空間をつなげるだけでなく、風や光、温度や気配の通り道になる。 【⑤ダイニングキッチン】広々としたダイニングキッチンは家族の動線が多くか関わる位置とする。家族同士が直接的に関わる機会を増やすことで豊かなコミュニケーションの場とする。 【⑥玄関】玄関をあけ住まいに入ると、見え隠れする各空間。家族の様子が相互的に感じ取れる空間とする。
自分の家を設計して気づいた、何を優先するかが変わった。
長く住まうものだからこそ、遊び心は必要。
でも無駄な遊びは不要。
そのバランスが取れていると、誰にとっても心地よい空間になると思います。